スコットランドで発掘された2つの体に6つの頭部を持つ人骨。その真相は

   

 

スコットランドのとある教会にある中世の墓から、奇妙な人骨が発掘された。
そこには、2つの体に6つの頭部が埋葬されていたという。「Six-Headed Chief(六頭の長)」と名付けられたその人骨は、果たして何者なのだろうか?
その謎が、最新のDNA鑑定によって明らかにされようとしている。

Credit:FAS Heritage(画像)2つの体に6つの頭部という特殊な方法で埋葬された人骨

漁村ポルトマホマックの教会の祭壇の近くで発見されたその奇妙な骸骨は、2人の人間と独立した4つの頭部が同じ墓に埋葬されたものであった。
その二人の人間は、13世紀後半から15世紀前半に埋葬され、その関係は親戚同士であったという。
そして4つの頭部のうち3つは、埋葬されていた人間の祖父、父、母のものであったそうだ。

残り1つの頭部は、元々は8世紀から10世紀の間に近くの修道院墓地に埋葬されていたものだという。
それを、おそらくその子孫と思われるピクト人の修道士が家族の形見として掘り起こし、その後現在の場所に埋葬し直したと考えられられる。
この現場の発掘作業を指揮していた考古学者は、中世のスコットランドでこの様な埋葬の仕方が行われるのは異例のことだと語った。

研究者は、最初に埋葬されていた男の頭蓋骨の右頬が酷く損傷していたことから、この男性は暴力的に殺害されたのではないかと語る。
その傷跡は、ブロードソードのような大きく鋭い武器で右頬に致命的な一打を受けたことを物語っている。
その男の身長は推定175cmと当時としては大柄で、教会の中心に埋葬されていたことから大きな権力を持っていた人物であったと推測される。

Credit:FAS Heritage(画像)右側が最初に埋葬されていた男の頭蓋骨。右頬が大きく損傷している

当初は、1480年代にこの教会が戦場となったターバットの戦いによる犠牲者だと考えられていたが、放射性炭素年代測定ではこの墓に埋葬されていた人々はターバットの戦い以前に亡くなっていたことを示している。
しかし、この一家が後に起きるターバットの戦いに関わった人々と、何かしらの血縁関係があった可能性は否定できない。

2番目に埋葬されていた男は恐らく、最初に埋葬された男の跡を継いだ人物だったのだろう。
この一族は当時その地域の支配者のような立場であり、その結束を示すためにこのような特殊な埋葬の仕方になったのではないか、と研究者は述べた。

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